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ASSW2024・IASC陸域作業部会会合参加報告

報告者:内田 雅己(国立極地研究所/陸域課題)
檜山 哲哉(名古屋大学/陸域課題)

2024年3月22日、英国のエジンバラ大学にて、IASC陸域作業部会の会合が開催されました。オンラインとオンサイトのハイブリッド開催で、オープンセッションの参加者は40名程度でした。

議事録と議事次第の確認が終了したのち、各国からの活動報告がありました。そのうちの米国と英国について紹介します。米国は、米国科学財団(National Science Foundation:NSF)で重視されているビッグアイデアの一つであるNavigating the New Arctic(NNA)に対して 1億ドルを超える助成金を配分したそうです。NNAコミュニティオフィスは、研究者と北極コミュニティメンバー間の交流を促進するそうです。コロラド大学のマシュー・ドラッケンミラーが主導し、アラスカ大学フェアバンクス校とアラスカ・パシフィック大学がパートナーとして協力しています。また、北極観測ネットワークプログラムの最近のレビューが近日公開されるとのことでした。北極とタイガ(ボナンザ クリーク)の長期生態学研究サイトは継続されているとのことでした。エネルギー省(DOE)がリードしている北極における次世代生態系実験については、国際協力と多様な北極生態系における「モデルの実行」に焦点を当てたフェーズ IVを開始したそうです。英国は、植物の根および根に関係する微生物(菌根菌を含む根圏微生物)の研究を進めています。温暖化による根や根圏微生物の変化が土壌炭素蓄積量に与える影響の解明を目指しています。他には、グリーンランドの氷床融解が周辺湖沼の水温に与える影響に関する研究などが報告されました。また、日英北極研究助成金制度、英国とグリーンランドの北極奨学金制度や英国北極評議会作業部会における研究スキームに関する議論など、研究を促進する動きについても紹介されました。

次に、第4回北極科学計画会議(ICARP IV)や国際極年(IPY)を見据え、陸域作業部会で進めるべき研究内容についての議論が行われました。これまでの会合では、陸域作業部会として重要である研究課題をリストアップして提言するというやり方でしたが、今回は、陸域作業部会のメンバーが実質的に研究に参画することをイメージしました。そのため、作業部会のメンバーが行っている研究を紹介したのち、その情報から4つの研究項目を設定し、それぞれの項目について具体的な事項の洗い出しを行いました。会議では、各項目からどのような研究が重要なのかに関する発表までしか実施できなかったため、議論は今後も継続される見込みです。