北極海へ到達して約2週間が経過しました。
気温は既に氷点下になっています。
私達の観測グループは、日本航空のご協力の下、民間旅客機を利用した北半球高緯度上空の大気観測を実施しています。今回は、ヨーロッパ路線に搭乗し、機内において上空大気をサンプリングする仕事をご紹介します。
「みらい」は遂に北極海へと到達し、バロー沖を航海中です。
今年はバロー付近で海氷に遭遇しました。
今年の8月20日から10月5日の期間、海洋研究開発機構(JAMSTEC)が所有する海洋地球研究船「みらい」は北極海における観測航海を実施します。私たちは「みらい」へ大気中の温室効果ガスの観測システムを設置するために静岡県の清水港を訪れました。
北極海の海氷域は毎年9月中旬前後にその年の最小面積を記録します。JAXAの水循環変動観測衛星「しずく」の観測データによると、今年の年間最小面積は史上2番目の小ささを更新すると予測されます。北極域データアーカイブシステム(ADS)で公開している北極海氷面積のデータでは、今年の海氷面積が、9月に入り、これまで史上2番目に小さかった2007年の年間最小面積を下回っていることが確認できます。
日本を出発し、約1週間がすぎました。
我々は遂にベーリング海へ到着しました。
気温も10℃を下回り、寒くなってきました。
カナダ・ケベック州のWhapmagoostui-Kuujjuarapikという街の周辺のツンドラと森林の移行帯で調査をしています。KuujjuarapikにあるCEN(Center for Northern Studies)の基地を起点にベースキャンプを移動しながら、基地滞在数日ののち、キャンプでの野外調査を5-7日程度というサイクルでの調査を7月初旬から9月上旬まで続けています。
ツンドラ生態系の生物多様性と生態系の構造・機能との関係を調査するため、カナダ東部ケベック州の、ハドソン湾に面したWhapmagoostui-Kuujjuarapik観測基地(通称KW基地、北緯55°西経77°)を訪れています。
前回の報告でありましたHealyでの海洋調査は、途中海氷に阻まれることもありつつも、全部で14定点の観測/観察を行うことが出来ました。最後の観測点も終えて、Healyはスワードに向けて帰路につきました。
遂に2016年の海洋地球研究船「みらい」北極航海が始まりました。