南極における地球外物質探査

課題番号:AP0942
代表者:山口 亮(国立極地研究所)
実施期間(隊次):63次

南極氷床上には、隕石や宇宙塵(微隕石)などの地球外物質が非常に新鮮な状態で保存されています。これらの地球外物質は、地球の月や火星、そして、多くの小惑星を起源としています。また、宇宙塵の多くは、隕石として回収の難しい外惑星領域や太陽系辺縁部を起源としているものも多いとされます。これらの物質を、直接研究することで初期太陽系の進化過程を明らかにすることができます。ドームふじ基地近傍の表層雪の中には、非常に変質の度合いの低い宇宙塵が含まれていることが知られています。これは、低温であるということ、また、雪中での滞在時間が短いためです。本プロジェクトでは、地球微粒子の汚染をできるだけ減らす工夫をして、ドームふじ近傍の最近の表層雪を採取します。現在、国立極地研究所のクリーンルーム内において、特殊な装置を用いて宇宙塵を取り出しています。

雪から回収された宇宙塵(九州大学・極地研)

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