基本観測:
基本観測は、1)国際的または社会的な要請があること、2)十分な品質のデータを得る観測手法が確立されていること、3)速やかなデータ公開を行うこと、4)継続して実施する必要のあることを条件とした、学術研究に不可欠な科学観測データの継続的な取得を目的とする観測です。「定常観測」と「モニタリング観測」の2つに区分されます。

定常観測

定常観測:
基本観測の中で、1)電離層観測(情報通信研究機構)、2)気象観測(気象庁)、3)測地観測(国土地理院)、4)海洋生物・化学観測(文部科学省)、5)海底地形調査(海上保安庁)、6)潮汐観測(海上保安庁)が担当する、国の責務として実施する観測です。

電離層観測

情報通信研究機構により、国際基準に基づく電離層電子密度プロファイルの観測や宇宙天気予報に必要なデータ収集を行っています。

気象観測

気象庁により、地上や高層の気象観測、オゾンや日射・放射量などの観測を行っています。

測地観測

国土地理院により、測地測量や地形情報、地図情報などの整備や公開を行っています。

海洋物理・化学観測

文部科学省により、南極低層水の変動に関するデータ取得や、南極海における海水循環などの解明のため、水温、塩分、海流などの測定や海水の化学分析を行っています。

海底地形調査・潮汐観測

海上保安庁により、「しらせ」に搭載されたマルチビーム測探機による海底地形調査や、東オングル島での潮汐観測を行っています。

モニタリング観測

モニタリング観測:
国立極地研究所が定常的に担当する基本観測であり、中長期的な継続観測を前提とし、確立された観測手法により、自然現象を明らかにしようとする観測です。

地球観測衛星データによる環境変動