教育・アウトリーチ | ArCS II 北極域研究加速プロジェクト https://www.nipr.ac.jp/arcs2 北極域に関する先進的・学際的研究を推進し、その社会実装を目指します Fri, 10 Jan 2025 05:50:46 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.4.5 ArCS IIイベントシリーズ「ようこそ、北極へ!」を開催します https://www.nipr.ac.jp/arcs2/outreach/2024eventseries/ Fri, 10 Jan 2025 05:50:45 +0000 https://www.nipr.ac.jp/arcs2/?post_type=outreach&p=11987 ArCS IIは、2024年度で最終年度を迎えます。北極の「今」やArCS IIの研究成果を社会に発信するために、代表機関である国立極地研究所の南極・北極科学館を中心に、年間を通してアウトリーチイベントを開催します。子ど […]

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ArCS IIは、2024年度で最終年度を迎えます。北極の「今」やArCS IIの研究成果を社会に発信するために、代表機関である国立極地研究所の南極・北極科学館を中心に、年間を通してアウトリーチイベントを開催します。子どもから大人までが楽しめるように、研究者によるサイエンストーク、小学生向けワークショップや中高生向け実験教室、企画展示などの多彩な催しを実施します。

開催概要

  • 会場:国立極地研究所 南極・北極科学館 、談話室サザンクロスほか
  • 期間:2024年4月~2025年3月
  • 参加費:無料
  • 主催:国立極地研究所

 

イベントラインナップ

1)サイエンストーク

※国立極地研究所ウェブサイトからの事前申込制です

日時 テーマ タイトル 講師 対象(推奨)
4/27(土)
14:00-16:30
①14:00-15:00
②15:30-16:30
北極全般 ①「地球はどうなる?北極の研究から知る気候変動の最前線」
②北極ボードゲーム『The Arctic』体験会
開催報告はこちらからご覧ください。
榎本 浩之(国立極地研究所) 中学生以上
6/15(土)
14:00-16:00
海洋 「北極海にひろがるプラスチック汚染」
開催報告はこちらからご覧ください。
池上 隆仁(海洋研究開発機構) 高校生以上
8/10(土)
14:00-15:30
先住民 「トナカイが魚を食べる!?:永久凍土がつくる環境と人のくらしと生きものたち」
開催報告はこちらからご覧ください。
大石 侑香(神戸大学) 高校生以上
9/28(土)
12:30-13:00
国立極地研究所一般公開 の一部として実施
雪氷・先住民 「グリーンランドにくらす人々のくらしと毛皮との関わり」
開催報告はこちらからご覧ください。
日下 稜(北海道大学) 高校生以上
12/7(土)
14:00-15:30
永久凍土 「とける永久凍土 現地では何が起きているのか?」
開催報告はこちらからご覧ください。
飯島 慈裕(東京都立大学) 高校生以上

2)小中高校生向けワークショップ・実験教室

※国立極地研究所ウェブサイトからの事前申込制です

日時 テーマ タイトル・内容 講師 対象
5/11(土)
14:30-16:00
海氷予測 こどもワークショップ「どうなる?これからの北極~海氷編~」
北極海の海氷の変化を調べ、2024年の最小海氷面積がどうなるかを予想し、国際研究機関に提出します。
開催報告はこちらからご覧ください。
木村 詞明(東京大学) 小学4~6年生
7/26(金)
14:00-15:30
永久凍土 実験教室「シベリア永久凍土から明らかになる温暖化?」
氷や水を使った実験を通して、永久凍土の特徴や地球温暖化による影響を学びます。
開催報告はこちらからご覧ください。
矢吹 裕伯(国立極地研究所) 中学生・高校生
8/2(金)
14:00-15:30
北極海 実験教室「北極海はどんな海だろうか?」
氷や塩水を使った実験を通して、北極海の特徴や温暖化による影響を学びます。
開催報告はこちらからご覧ください。
丹羽 淑博(国立極地研究所) 中学生・高校生

3)企画展示(開催場所:南極・北極科学館)

日程 テーマ タイトル・内容 企画・制作 対象(推奨)
7/17(水)~8/31(土) 先住民 「キョクホクの大河」(巡回企画展) 
西シベリアのオビ川の自然・文化の特徴を日本と比較しながら紹介します。
開催報告はこちらからご覧ください。
渡辺 友美(東海大学)、大石 侑香(神戸大学) どなたでも
11/20(水)~1/18(土) 永久凍土 「変わりゆく永久凍土の世界」(巡回企画展) 
地球温暖化による永久凍土の変化、人間社会への影響を紹介します。
飯島 慈裕(東京都立大学)
阿部 隆博(三重大学)
北海道立北方民族博物館
中学生以上
1/22(水)~3/29(土) ニーオルスン基地 写真展「ニーオルスン基地ってどんなところ?」 
ノルウェー・スバールバル諸島にある国立極地研究所の国際観測拠点を紹介します。
国立極地研究所 中学生以上

※各イベントの詳細、参加申し込み方法は、開催1~2か月前に国立極地研究所ウェブサイト で公開予定です。
※プログラムは都合により変更となる場合があります。

お問い合わせ先

国立極地研究所 北極観測センター
E-mail:

関連リンク

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出張授業・筑波大学附属駒場中・高等学校 https://www.nipr.ac.jp/arcs2/outreach/tsukuba1130/ Fri, 27 Dec 2024 04:58:00 +0000 https://www.nipr.ac.jp/arcs2/?post_type=outreach&p=13576 2024年11月30日(土)に、筑波大学附属駒場中・高等学校の中学3年生を対象に、地球科学をテーマとした総合学習の一環として、菊地 隆ArCS IIサブプロジェクトディレクター、渡邉 英嗣氏、木村 元氏(全て海洋研究開発 […]

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2024年11月30日(土)に、筑波大学附属駒場中・高等学校の中学3年生を対象に、地球科学をテーマとした総合学習の一環として、菊地 隆ArCS IIサブプロジェクトディレクター、渡邉 英嗣氏、木村 元氏(全て海洋研究開発機構)による出張授業を実施しました。



まずは、国際法学が専門の木村氏による北極についての導入を行いました。身近な例を挙げながら、北極の地理や環境と国家、後半に体験する北極ボードゲームでキーワードとなる、北極に暮らす人々や開発と北極航路などについて紹介しました。次に、極域海洋学が専門の渡邉氏による北極海の環境変化や最新研究についての紹介が行われました。北極海の水循環、海氷減少、植物プランクトン、環境DNA、海洋プラスチックなど、さまざまな研究が進行中であることを伝えました。

後半は、北極に関わる6つの役割になりきり持続可能な北極を目指す、北極ボードゲーム『The Arctic』 を体験しました。講師によるファシリテーションと経験談の共有、ゲームの振り返りにより、さらに北極への理解を深めました。最後に菊地ArCS IIサブプロジェクトディレクターより、事前に実施した北極に関する意識調査の結果報告とその解説、日本の北極域研究プロジェクトのこれまでとこれからについて紹介しました。参加者アンケートへの記述量が過去最多となり、生徒たちが北極や北極域研究について強い興味・関心を持ち、ゲームの構造から北極の抱える課題を読み取っていることがうかがえました。


学校・団体名 筑波大学附属駒場中・高等学校
対象 中学3年生、教員
実施日 2024年11月30日(土)
講師 菊地 隆ArCS IIサブプロジェクトディレクター、渡邉 英嗣、木村 元(全て海洋研究開発機構 北極環境変動総合研究センター)
活動内容 ・北極や北極海の環境変化、国際法、日本の北極域研究プロジェクトに関する講演(90分)
・北極ボードゲーム『The Arctic』体験会(80分)
参加人数 18名
参加者からの声 ・北極の氷がとけることで、逆に経済的なチャンスや成長が生まれるということが印象深かったです。

・北極海を通ることができれば、エネルギーを節約できていいのか、それとも北極域の環境に悪影響があるのか、悩ましい問題だと思いました。そのあたりのルール作りにも興味がわきました。

・北極海の水の循環は河川や海洋などさまざまなものと関わり合っていて案外複雑なんだと驚きました。

・北極海の氷の下では太平洋や大西洋とは異なる水渦の層があるなどさまざまな異なる点があるとともに、プランクトンが存在したりと割と自分たちの周りの海と変わらない点もあり親近感がわきました。

・今までは北極の環境しか知りませんでしたが、その地域の人々の生活にも興味が湧きました。ヤクーツクやノルウェーの街に行ってみたいです。

・ボードゲームでは、やはり自分たちの利益ばかりを優先してしまうと確実に誰かが目標を達成できなくなってしまいます。そのため、お互い協力して利他的に考えることが結果的に全員の目標の達成につながると思いました。

・北極海においての法の整備、規則の制定が、環境を保護しつつ文化・経済を発展させる鍵になると思いました。

・文化や先住民についてのことが軽視される傾向があると思ったので、逆にこれらを守っていく必要があると思いました。

・北極に関する多くの知識を知ることができ、また現地の人や開発会社が抱える多くの課題が残されているのだと知ることができました。海の安全を保護するためにももっと北極について知りたいです。

・どうしても北極は自然を守るべき場所という印象が強く、北極やその研究の歴史にはあまり興味がありませんでしたが、知ってみたいと思いました。家に帰ったら、配布された本を読んでみたいと思います。

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出張授業・さいたま市立美園北小学校 https://www.nipr.ac.jp/arcs2/outreach/misonokita1216/ Tue, 24 Dec 2024 00:06:28 +0000 https://www.nipr.ac.jp/arcs2/?post_type=outreach&p=13512 2024年12月16日(月)に、さいたま市立美園北小学校の小学5、6年生を対象に、北極域データアーカイブシステム(ADS) 推進室の矢吹 裕伯氏(国立極地研究所)による出張授業を実施しました。さいたま市立美園北小学校の横 […]

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2024年12月16日(月)に、さいたま市立美園北小学校の小学5、6年生を対象に、北極域データアーカイブシステム(ADS) 推進室の矢吹 裕伯氏(国立極地研究所)による出張授業を実施しました。さいたま市立美園北小学校の横須賀 篤教員による実施報告を掲載します。


「北極で今起きている地球温暖化」と題した授業は、北極に関するクイズから始まりました。「北極の景色はどれでしょう」という問題では、6枚の写真からあてはまるものを選びました。雪や氷がある風景を選んだ児童は多かったのですが、花が咲き乱れる風景が北極ということまで予想できた児童は少なく、驚きの声が上がっていました。また、動物の写真6枚から北極にいる動物を選ぶ問題でも、ペンギンが北極にもいると予想した児童が多かったです。北極クイズを通して、海の北極と大陸の南極の違いを楽しみながら理解できたようです。

後半では、北極周辺の気温が上昇して氷が少なくなることで、これが日本の四季の変化、特に冬の豪雪などに影響を与えていることを学びました。この他にも、やせたシロクマの写真から、環境を大切にしたいという意識がより強くなったようでした。6年生はキャリア教育を受けていますが、児童や担任からは、「研究者になった動機」「研究者になるための進路」などについても質問が出ました。その様子から、参加した児童たちが研究者の取り組みや北極について、強い興味・関心を持ったことがうかがえました。


学校・団体名 さいたま市立美園北小学校
対象 小学5、6年生
実施日 2024年12月16日(月)
講師 矢吹 裕伯(国立極地研究所 国際極域・地球環境研究推進センター)
活動内容 講演「北極で今起きている温暖化」(50分)
参加人数 290名
参加者からの声 ・今回の講演会を通して、北極の生態系や温暖化の進み具合が分かりました。北極海の氷の減少は、前にニュースでもやっていたので、さらに関心が深まりました。

・北極には花や緑があること、いろいろな動物がいることに驚きました。夏の気温はどれくらいなのかとても気になったので、調べてみようと思いました。

・北極で起きている温暖化が日本にも影響があることを知り、驚きました。北極について、ほかにもいろいろなことを知りたいなと思いました。

・極地と国立極地研究所にとても興味を持ちました。北極にも行ってみたいです。

・子供たちの関心が高まるように、講演に映像やクイズを取り入れていただき分かりやすかったです。北極・南極の気温の変化のグラフでは、確実に温暖化が進んでいることを実感しました(教員)。

・もっと時間があれば、先生がどうして今この研究に取り組んでおられるのかを今までのヒストリーなどを含めもう少しうかがいたかったです(教員)。

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こどもワークショップ 「どうなる?これからの北極~海氷編~」 https://www.nipr.ac.jp/arcs2/outreach/workshop-2021/ Fri, 13 Dec 2024 01:52:07 +0000 https://www.nipr.ac.jp/arcs2/?post_type=outreach&p=4702 「北極」と聞いて、みなさんは何を思い浮かべますか。北極は今、世界中から注目を集めていますが、それはなぜなのでしょうか。このワークショップでは北極海の海氷に注目し、研究者と一緒に、北極では今何が起きているのか、未来はどうな […]

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「北極」と聞いて、みなさんは何を思い浮かべますか。北極は今、世界中から注目を集めていますが、それはなぜなのでしょうか。このワークショップでは北極海の海氷に注目し、研究者と一緒に、北極では今何が起きているのか、未来はどうなるのかを探っていきます。北極や地球の未来に興味のある皆さんが、ご家族で楽しんでいただけるワークショップです。

ワークショップ教材の提供も行っています。詳細はこちらからご覧ください。

目次
2024年の北極海の最小海氷面積を記録しました(2024/9/13)
ワークショップ参加者の海氷面積予想が、Sea Ice Outlook報告書に掲載されました(2024/8/20)
渋谷区立鉢山中学校でこども海氷ワークショップを開催しました(2024/7/12)
国立極地研究所でこども海氷ワークショップを開催しました(2024/5/11)
2023年の北極海の最小海氷面積を記録しました(2023/9/16)
ワークショップ参加者の海氷面積予想が、Sea Ice Outlook報告書に掲載されました(2023/7/4)
世田谷区立教育総合センターでこども海氷ワークショップを開催しました(2023/4/15)
北海道立オホーツク流氷科学センターでこども海氷ワークショップを開催しました(2023/3/19)
ノートルダム女学院中学高等学校でこども海氷ワークショップを開催しました(2023/1/26)

2022年の北極海の最小海氷面積を記録しました(2022/9/16)
ワークショップ参加者の海氷面積予想が、Sea Ice Outlook報告書に掲載されました(2022/6/30)
第2回こども海氷ワークショップを開催しました(2022/03/05)
第2回こども海氷ワークショップを開催します(2022/01/31)
第1回こども海氷ワークショップを開催しました(2021/11/27)
第1回こども海氷ワークショップを開催します(2021/10/19)

2024年の北極海の最小海氷面積を記録しました(2024/9/13)

2024年9月13日に、2024年の北極海の海氷面積が最小になりました。講師の木村 詞明氏(東京大学 大気海洋研究所)による解説を掲載します。


北極海の夏の海氷域は1980年代以降どんどん小さくなっていましたが、2012年にそれまでの最小を記録して以降は目立った減少が見られなくなっています。2024年9月の海水分布にも大きな変化は見られず、9月の海氷面積は2023年とほぼ同じになりました。ワークショップでも多くの参加者が面積が去年より増えるか減るか悩んでいて、「あまり変化しない」と予想した人も多かったように思います(その感覚は正しかったわけです)。2024年夏の海氷分布の特徴をひとつ挙げるなら、シベリア沿岸の東の端、ベーリング海峡に近いところにかなりしっかりと海氷が残ったことです。全体の面積の中では小さなものですが、ここは北極を通る船にとっても大事な場所です。この海氷がどうして残ったのか?それを考えることは、今後の海氷面積を予想する時の参考になりそうです。わたしにはまだその理由がわかっていません。

詳細はこちら
国立極地研究所の2024年度北極海氷中期予報総評 | 北極海氷情報室 (nipr.ac.jp)


 

図1 北極海の9月の平均海氷面積の変化
2024年9月の北極海の平均海氷面積は419万平方キロメートルでした。

 

図2 2024年9月の北極海の海氷分布(9月1日から30日までの平均)

 

ワークショップ参加者の海氷面積予想が、Sea Ice Outlook報告書に掲載されました(2024/8/20)

2024年5月と7月に実施したワークショップの参加者は、北極海の海氷面積が一年で最も小さくなる9月の海氷面積を予測しました。講師の木村 詞明氏は、それらを「ArCS II Kids」の予想としてまとめ、北極海の海氷予測の国際的研究プロジェクトSea Ice Prediction Network(SPIN) に提出しました。ArCS II Kidsの予想は、2024年6月27日発行の報告書 2024年7月26日発行の報告書 にそれぞれ掲載されました。

北極海の海氷面積が最小になるのは、毎年9月の中頃です。国立極地研究所の北極域データアーカイブシステム(ADS) では、北極海の海氷面積の変化を準リアルタイムで調べることができます。この夏、北極海の海氷がどのように変化していくのか、ぜひ注目してください。

北極海の海氷は、年間を通じて変化する

 

2023年の北極海の最小海氷面積を記録しました(2023/9/16)

2023年9月16日に、2023年の北極海の海氷面積が最小(413.6万平方キロメートル)を記録しました。 講師の木村 詞明氏(東京大学 大気海洋研究所)による解説を掲載します。


昨年(2022年)と一昨年(2021年)の最小海氷面積は近年としてはやや大きめでしたが、今年はそれよりも小さい面積になりました(図1)。これはアラスカ側のボーフォート海やシベリア東部の東シベリア海の海氷がとけて、久しぶりに北極海の太平洋側の海氷が広い範囲でなくなったからです(図2)。その一方で、シベリア側のラプテフ海には多くの海氷が残り、そのため、北極海全体での最小面積も2020年ほどは小さくなりませんでした。9月の平均海氷面積の変化のグラフを見てみると、前年からの変化が少なかった次の年は50万平方キロメートルくらい面積が減少するというパターンが過去に何度かあったことがわかります。今年もそれと同じパターンで、昨年、一昨年より50万平方キロメートルほど小さくなっています。なぜこのような変化をするのか(偶然なのか、理由があるのか)、考えてみると面白そうです(わたしにもわかりません)。

詳細はこちら
国立極地研究所の2023年度北極海氷中期予報総評 | 北極海氷情報室 (nipr.ac.jp)


 

図1 北極海の9月の平均海氷面積の変化
2023年9月の北極海の平均海氷面積は428万平方キロメートルでした。

 

図2 2023年9月の北極海の海氷分布(9月1日から30日までの平均)

 

ワークショップ参加者の海氷面積予想が、Sea Ice Outlook報告書に掲載されました(2023/7/4)

2023年1月~4月に実施したワークショップの参加者81人は、北極海の海氷面積が一年で最も小さくなる9月の平均海氷面積を予測しました。講師の木村 詞明氏(東京大学 大気海洋研究所)は、それらを「ArCS II Kids」の予想としてまとめ、北極海の海氷予測の国際的研究プロジェクトSea Ice Prediction Network(SPIN) に提出しました。

2023年6月23日に発行されたSea Ice Outlook報告書(2023年6月版) には、ArCS II Kidsの予想も掲載されました 。今年は世界中から38件の応募があり、そのほとんどが昨年より減ることを予測しています。ArCS II Kidsも昨年(490万㎢)より少ない451万㎢を予測していて、これは38件による予測の平均値(454万㎢)に近い値です。

北極海の海氷面積が最小になるのは、毎年9月の中頃です。国立極地研究所の北極域データアーカイブシステム(ADS) では、北極海の海氷面積の変化を準リアルタイムで調べることができます。この夏、北極海の海氷がどのように変化していくのか、ぜひ注目してください。

2023年(赤線)の海氷面積の変化(ADSからのデータ取得日:2023年7月4日)

 

2022年の北極海の最小海氷面積を記録しました(2022/9/16)

2022年9月16日に2022年の北極海の海氷面積が最小になり、452万㎢を記録しました。講師の木村 詞明氏(東京大学 大気海洋研究所)による解説を掲載します。


北極海の夏の海氷域は、最近数十年の間にどんどん小さくなっていました。しかし、2012年にそれまでの最小を記録してからは、目立った減少が見られなくなっています。最近では、2020年にかなり小さい面積になりましたが、2021年はそこまで大きくは減りませんでした。これは、生まれてから3年以上経った古い(おそらく厚い)海氷がアラスカ側に広がっていて、それが解けずに残ったからです。2022年の夏は多くの人が2021年より海氷面積が小さくなることを予想したものの、最小海氷面積は2021年とほぼ同じになりました。2022年の海氷があまり減らなかったのには主にふたつの理由があります。ひとつは前年と同じ古い氷がカナダ側で解けずに残ったから、もうひとつはロシアの東側の東シベリア海に海氷が多く残ったからです。東シベリア海の海氷がこれほど残ることは、ほとんど誰も予想できませんでした。北極の海氷面積が何によって決まるのか、まだまだ私たちの知らないことがたくさんあるようです。2023年以降の北極海の海氷面積の変化からも目が離せません。

詳細はこちら
国立極地研究所の2022年度北極海氷中期予報総評 | 北極海氷情報室 (nipr.ac.jp)


2022年の北極海の最小海氷面積は452万㎢でした

 

最小海氷面積を記録した2022年9月16日の海氷分布図

 

ワークショップ参加者の海氷面積予想が、Sea Ice Outlook報告書に掲載されました(2022/6/30)

2021年11月と2022年3月のこどもワークショップ参加者が予測した2022年の海氷最小面積が、「ArCS II Kids」の予想として、Sea Ice Outlook報告書(2022年6月版) に掲載されました。

講師の木村 詞明さんは、6月中旬に参加者22人の予想をまとめて、北極海の海氷予測の国際的研究プロジェクトSea Ice Prediction Network(SPIN) に送りました。今年は世界中から37件の報告がありました。「ArCS II Kids」が予想した2022年の最小海氷面積の平均値は約352万㎢で、37件の報告の中で2番目に小さい値でした。

北極海の海氷面積が最小になるのは、毎年9月の中頃です。国立極地研究所の北極域データアーカイブシステム(ADS) では、北極海の海氷面積の変化を準リアルタイムで調べることができます。この夏、北極海の海氷がどのように変化していくのか、ぜひ注目してください。

北極海の海氷は、年間を通じて変化する

 

第2回こども海氷ワークショップを開催しました (2022/03/05)

こども海氷ワークショップの第2回を、3月5日(土)にオンラインで開催し、8組のご家族に参加いただきました。

参加者は協力して過去20年分の北極海の海氷面積の変化を調べ、その結果を基にして来年の海氷面積を予測しました。

その値は、第1回の参加者の予測と合わせて、北極海の海氷予測の国際的研究プロジェクトSPIN2 が発表する「Sea Ice Outlook報告書 」に掲載される予定です。このウェブサイトでも経過をご報告していきます。


第2回こども海氷ワークショップを開催します (2022/01/31)

このワークショップでは北極海の海氷に注目し、研究者と一緒に、北極では今何が起きているのか、未来はどうなるのかを探っていきます。
ワークショップの前半では、参加者同士で協力して、北極海の海氷面積の変化を調べます。後半では、来年の北極海の海氷面積がどう変化するかを予測します。その予測は、北極海の海氷予測の国際的研究プロジェクトSPIN2 が発表する「Sea Ice Outlook報告書 」に掲載される予定です。研究者からは、今年ノーベル物理学賞を受賞した「地球の未来を探る研究(モデル研究)」についての紹介もあります。北極や地球の未来に興味のある皆さん、ぜひ家族でご参加ください!

講師

木村 詞明(きむら・のりあき)
東京大学 大気海洋研究所


暖かい瀬戸内海のそばで生まれ育ちました。それなのに、大学で寒い海の研究をはじめ、それから25年間ずっと海氷のことを考えています。小さな虫から宇宙までいろんな自然が大好きです。

開催概要

日時 2022年3月5日(土)14:00~16:00
開催方法 オンライン(Zoomミーティング)
主な対象 小学4~6年生とその保護者 ※子供と保護者が協力してワークを行います
定員 10組(子と保護者のペア)
参加費 無料
参加方法 下記ウェブサイトからの事前申し込み制。先着順。
参加登録フォーム (受付を終了いたしました)
主催 北極域研究加速プロジェクト (ArCS II)
協力 飯干 新 氏(広島県教育委員会)、北極域データアーカイブシステム(ADS)、北極海氷情報室

特記事項

  • オンラインワークショップの際には、操作性の面などから、PCやタブレットからの参加を推奨します。
  • 通信環境が不安定、ご自身で設定してオンラインイベントに参加することに不安を感じる方など、懸念事項がある方は応募時にその旨をお知らせください。個別に相談させていただきます。
  • プログラム内でインタラクションツール「 Slido 」を使用します。QRコードをスキャンしますので、Zoomに接続される端末以外に、スマートフォンまたはタブレットをご準備ください。
  • ワークショップで使用する教材は、登録の住所まで事前に送付させていただきます。

お問い合わせ

国立極地研究所 北極観測センター
E-mail:
TEL:042-512-0922


第1回こども海氷ワークショップを開催しました (2021/11/27)

こども海氷ワークショップの第1回を、11月27日(土)にオンラインで開催し、11組の親子にご参加いただきました。 北極についてクイズで知識を整理してから、北極海に広がる海氷について学びました。

  

海氷面積は例年、9月に一番小さくなることを、講師の木村先生が説明してくれました。
このあと参加者は分担して、過去20年の海氷の最小面積を計算で求めました。みんなとってもがんばって挑戦してくれました!

  

ワークショップの終わり、木村先生のお話しの一コマ。
科学に取り組む人の優しく深い言葉が、とても印象的でした。
このあとの質問コーナーでも、参加者からの質問にたくさん答えてくれました。

第1回こども海氷ワークショップを開催します (2021/10/19)

参加申込人数が定員に達しましたので、申込み受付を終了とさせていただきます。(2021/11/8)

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]]> 出張授業・滋賀県地球温暖化防止活動推進センター https://www.nipr.ac.jp/arcs2/outreach/shiga1106/ Thu, 14 Nov 2024 04:32:27 +0000 https://www.nipr.ac.jp/arcs2/?post_type=outreach&p=13303 2024年11月6日(水)に、滋賀県地球温暖化防止活動推進センター主催の令和6年度第4回滋賀県地球温暖化防止活動推進員研修会として、「北極ボードゲーム『The Arctic』を通して学ぶ、北極圏における温暖化の影響」と題 […]

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2024年11月6日(水)に、滋賀県地球温暖化防止活動推進センター主催の令和6年度第4回滋賀県地球温暖化防止活動推進員研修会として、「北極ボードゲーム『The Arctic』を通して学ぶ、北極圏における温暖化の影響」と題した、毛利 亮子(国立極地研究所)による出張授業を行いました。


滋賀県の地球温暖化防止活動推進員は、滋賀県地球温暖化防止活動推進センターの支援のもと、地球温暖化問題に関わる講座の開催などの普及啓発広報活動を行っています。地球温暖化の最前線である北極について、さらに理解を深め自身の活動に活かしてもらうことを目的に、毛利による講演と北極ボードゲーム『The Arctic』 体験会を行いました。地球温暖化防止活動推進員など48名が参加しました。

研修会に先立って、北極ボードゲームのテーブルファシリテーター研修を一部の参加者対象に行いました。各テーブルでのスムーズな進行、活発なディスカッションの誘導を目的として、ボードゲームの制作意図や詳細なルール、効果的なファシリテーション法について説明しました。

研修会では、まず始めに、北極がどのような場所か、今何が起こっているのかを、クイズを交えて紹介しました。参加者の北極についての知識には幅があったため、この導入部分で基礎的な情報を提供した後、ボードゲームをプレイしました。参加者は、研究者、先住民、開発者など6つの役になりきり、価値観が違う者同士が意見交換しながら、海氷の融解が進む北極で次々と起こるイベントに対処していきました。最後は、研修を受けたファシリテーター役を中心に各グループの結果を会場全体で振り返り、北極や地球の未来を守るためにどのような行動や社会の仕組みが必要かについて、ゲーム内での経験を踏まえてディスカッションしました。

体験会後は、この研修会を普段の自分たちの活動にどう活かしていくかについて、グループディスカッションを行いました。参加者は日ごろから教育普及活動に携わっているため、積極的で具体的な提案が多くなされました。北極を自身の活動に取り入れたいとの意見も複数出て、今後の活動の広がりが非常に楽しみな研修会となりました。


学校・団体名 滋賀県地球温暖化防止活動推進センター
対象 滋賀県地球温暖化防止活動推進員、淡海環境保全財団役員
実施日 2024年11月6日(水)
講師 毛利 亮子(国立極地研究所 北極観測センター)
活動内容 ・北極ボードゲームファシリテーター研修(60分)
・講演、北極ボードゲーム体験会、環境教育に関するディスカッション(180分)
参加人数 48名
参加者からの声 ・本日の研修を温暖化の影響について語るときの話題として活かしたいです。

・2050年ごろに北極の氷が無くなった時、具体的に環境にどんな影響がでるか知りたいです。

・危機的状況におちいって初めて動いたのでは遅いということを痛感しました。

・なかなか難しいゲーム。いろいろな立場によって意見の違いが大きいこと、地球の未来は予断を許さないことなどを学びました。「ゲーム」としてなら、次にやるときは勝てそうな気がします。

・実際に関わりを持っている人々の生活を守ることが優先であり、その人々の意見を取り入れた活動が必要だと思いました。

・「さまざまな立場の考え方を意識すること」が今までにない視点で参考になりました。

・対話、コミュニケーション、意見交換する事は大事だと思えました。

・みんなの意見をまとめるのは難しい。よく知り早急に手を打っていくことが大事だと思いました。

・ワークショップを通した危機感を共有することで建設的な意見交換ができて、とても有意義で楽しい研修会でした。

・学んだことを子どもたちに話をする「生きているびわ湖」の講座でも触れたいです。またそれぞれの立場で考えることの重要性を感じたので、推進員という立場だけではなく、伝える相手の事も思いながら教材開発を行っていきたいです。

・北極の氷は既にとけているので、議論している場合ではない。現状を知って発信していく、自分達の活動で取り組んでいくことが重要だと思いました。

・このゲーム構成で「琵琶湖」版を作ってみたいです!

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出張授業・ノートルダム女学院中学高等学校 グローバル探究コース、STE@M探究コース④ https://www.nipr.ac.jp/arcs2/outreach/notre1010/ Thu, 14 Nov 2024 04:32:17 +0000 https://www.nipr.ac.jp/arcs2/?post_type=outreach&p=13293 2024年10月10日(木)に、京都市のノートルダム女学院中学高等学校グローバル探究コースの中学3年生、STE@M探究コースの高校1年生を対象に、海洋生態学が専門の小川 萌日香氏(北海道大学)による出張授業を実施しました […]

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2024年10月10日(木)に、京都市のノートルダム女学院中学高等学校グローバル探究コースの中学3年生、STE@M探究コースの高校1年生を対象に、海洋生態学が専門の小川 萌日香氏(北海道大学)による出張授業を実施しました。ノートルダム女学院中学高等学校教員の田中 大氏による実施報告を掲載します。


前半の講演では、小川先生が現在の研究に携わるまでになった経緯などを、大変具体的に体験を元に生徒たちに説明していただき、かなり強く印象付いたようでした。イッカクの狩りでは、船の上で10日間も生活すること、睡眠も交代、トイレは共同のバケツ1つ等々、現在の生徒たちの生活からはかけ離れた内容で、かなりのインパクトを受けていました。その一方で、現地でもSNSが使える状況や、地球温暖化による生活の変化を余儀なくされている現実もあり、現代の生活との関連も考えていく必要があると生徒たちなりに気づいたようです。

後半は、海棲哺乳類の歯を使った年齢測定の方法を体験しました。双眼実体顕微鏡で実際に行うことで、単に知識として知るということでは無く、自分で操作しながら年齢の輪を数える体験が、さらなる実感を得られていました。その後のエビの写真と種類についての観察も、普段は意識することの無い種類の違いについて、肉眼で確認しながら進めることで興味を持って取り組むことができていました。


学校・団体名 ノートルダム女学院中学高等学校
対象 グローバル探究コース 中学3年生、STE@M探究コース高校1年生
実施日 2024年10月10日(木)
講師 小川 萌日香氏(北海道大学)
活動内容 ・北極圏にすむ人々の生活(50分)
・観察実習を含めたワークショップ(50分)
参加人数 47名
参加者からの声 ・自分では想像できないような生活を当たり前にしている人がいるということに驚きました。

・キツネの毛皮が生きていたときとほぼ同じ形のままだったところが印象に残りました。普段私が目にする牛などの毛皮は、着色されていたり、かばんなどに加工されていて、あまり元の形が分かるものがないからです。

・イッカクを集落の人たちみんなでさばいていたところがとても印象に残りました。北極の生物は大きいものがたくさんいて、現地の人たちはその大きさにも慣れているんだと思いました。

・アザラシやその他の動物も毛、肉、皮などかなり余すところなく利用していたことが興味深かったです。動物ってそこまで活かすことができるんだと思いました。

・SNSを使っていたりもするのに、食料や衣服などは自給自足という点が、私たちと似ているところもあるのに住む地域によって暮らしの様子が全然違うところもあることを実感できて、興味深いと感じました。

・地球温暖化の影響で北極の地域ならではの伝統行事が消滅しており、温暖化の深刻さが顕著に伝わりました。

・グリーンランドは将来どのくらいの気温になるのか、今回知っただけでも温暖化が大分進んでいると分かったので、今後どうなるか更に興味をもちました。

・海棲哺乳類の耳石の模様を顕微鏡で1つずつ数えて、生き物の年齢を調べるのが面白かったです。たくさんの海棲哺乳類の耳石と年齢を調べてみたいです。

・海水と淡水の重さのちがいによって海の中の栄養を上のほうまで行き渡らせることができるという話が面白かったです。

・アザラシの胃の中にどんなものが入っているのか、もっと詳しく知りたいと思いました。

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出張授業・東京大学教育学部 https://www.nipr.ac.jp/arcs2/outreach/todai1007/ Tue, 12 Nov 2024 07:55:25 +0000 https://www.nipr.ac.jp/arcs2/?post_type=outreach&p=13286 2024年10月7日(月)に、東京大学教育学部の授業外ゼミ活動の一環として、「北極ボードゲームで気候変動教育を学ぼう」と題した、丹羽 淑博氏(国立極地研究所)による出張授業を行いました。教育学を学ぶ大学院生や海洋教育が専 […]

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2024年10月7日(月)に、東京大学教育学部の授業外ゼミ活動の一環として、「北極ボードゲームで気候変動教育を学ぼう」と題した、丹羽 淑博氏(国立極地研究所)による出張授業を行いました。教育学を学ぶ大学院生や海洋教育が専門の教員など、12名が参加しました。

まず、丹羽氏による講演で、北極の地理、環境、海洋観測、先住民、政治・経済などについて基礎情報を共有した後、北極ボードゲーム『The Arctic』 体験会を行いました。参加者は北極に関連する6つの職業になりきり、海氷の融解が引き起こすさまざまなイベントに対処していきました。

プレイ後は、各グループで、ゲームをクリアするためには何が重要か、北極の持続可能性のためには、どんな研究や国際的・政治的な取り組み、ビジネスが必要だと思うかなどについて、熱心に意見を交換しました。教育学部での実施だったこともあり、教材としての北極ボードゲームの有用性についても話が及び、教育関係者の北極への興味関心をさらに引き出すよい機会となりました。


学校・団体名 東京大学教育学部
対象 大学院生、教員
実施日 2024年10月7日(月)
講師 丹羽 淑博氏(国立極地研究所 国際極域・地球環境研究推進センター)
活動内容 丹羽氏による講演と北極ボードゲーム体験会 (120分)
参加人数 12名
参加者からの声 ・対話をしながら、しかも関連知識が得られる仕組みになっていて、素直に「よくできているなあ」と思いました。現実がシビアであるので仕方がありませんが、ゲームをしながらなかなか希望が見出せないもどかしさを感じました。

・コンボでパラメーターが増えるというのは、その時は取り組みへの効果が見えなくても、後になって返ってくるという長期変化をうまく反映していてすごいと思いました。イベントブックに書かれていることの大半は義務教育課程で習わないことですが、少しでも多く単元に結び付けて伝えられたらいいと思います。

・自身の担当するロールのキャラクターを細かめに設定した方が面白いが、各自がロールプレイを徹底しすぎた結果、共倒れというバッドエンドをたどってしまいました。各自のロールに真剣に向き合いつつ、利益調整や妥協、説得といった歩み寄りの姿勢を相互にもつことがクリアに必要だったのでしょう。現実世界で多様なシナリオのシミュレーションが行われる理由がわかった気がします。

・北極を守るためには、北極に対する一般の人のイメージをアップデートする活動が必要だと思います。先住民と科学の関係、北極海にどんなポテンシャルがあるのか、といったことを知り、それと同時に、国際的・政治的な問題についても考えてもらいたいです。

・分かりやすい導入、ゲーム展開で面白かったです。年間どれくらいの回数なら講師の方々にご対応いただけるのかにもよると思いますが、例えば地域の環境啓発系イベントに出展して来場者にトライしてもらうとか、授業以外の活用もできるような気がしました。

・気候変動というテーマと教育をつなぐ優れた教材に感動しました。学生たちも夢中になって参加してくれて、嬉しく思いました。

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出張授業・群馬県立自然史博物館 https://www.nipr.ac.jp/arcs2/outreach/gunma0929/ Tue, 12 Nov 2024 07:55:06 +0000 https://www.nipr.ac.jp/arcs2/?post_type=outreach&p=13274 2024年9月29日(日)に、群馬県立自然史博物館主催の第70回企画展「北極と南極~いきものたちがめぐる海と陸~」 の関連イベントとして、ワークショップ「ボードゲームで考えよう!~研究者と語る。北極の今とこれから~」と題 […]

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2024年9月29日(日)に、群馬県立自然史博物館主催の第70回企画展「北極と南極~いきものたちがめぐる海と陸~」 の関連イベントとして、ワークショップ「ボードゲームで考えよう!~研究者と語る。北極の今とこれから~」と題した、渡邉 英嗣氏(海洋研究開発機構)による出張授業を行いました。



群馬県立自然史博物館では、2024年7月20日(土)~2024年12月8日(日)で、北極・南極をテーマにした企画展を開催しています。北極についてさらに理解を深め、北極の未来について考えてもらうために、渡邉氏による講演と北極ボードゲーム『The Arctic』 体験会を行いました。北極に興味を持つ親子や一般、博物館職員の24名が参加しました。

まず、北極がどのような場所か、今何が起こっているのかを、クイズを交えながら紹介した後、ボードゲームをプレイしました。参加者は北極に関連する6つの職業になりきり、次々と起こるイベントに対して、価値観が違う者同士が意見を交換しながらゲームを進めました。最後は、各グループの結果を全体で振り返り、北極の持続可能性とは何か、そのためにはどのような行動が必要かについて、ゲーム内での経験を踏まえて意見交換を行いました。

体験会後は、講師に質問したり、再び企画展示室に移動し展示を見たりして、それぞれが北極への理解を深めていました。博物館職員からは、企画展期間中に北極ボードゲームをアウトリーチ活動で使用したいとの声が上がりました。企画展との相乗効果により、北極や北極域研究への興味関心をさらに引き出すよい機会となりました。


学校・団体名 群馬県立自然史博物館
対象 小学5年生~大人、博物館職員 ※小学生は保護者と一緒に参加
実施日 2024年9月29日(日)
講師 渡邉 英嗣(海洋研究開発機構 北極環境変動総合研究センター)
活動内容 渡邉氏による講演と北極ボードゲーム体験会 (120分)
参加人数 28名
参加者からの声 ・とても楽しく考える時間となりました。いろいろな立場があり、視野を広くもつことが大事だと思いました。

・知らない職業とかんきょうのこと、今、おこっていることについて新しい発見と自分の意見がもてて、とてもよかったしたのしかったです。話し合うことで分かることもたくさんあった。もっと知りたい。

・ボードゲームが終わって初めて、「こんなことになってしまった」「もっとこうしておけば」という意見がありました。実際はやり直しがきかないということを心に留めて、これから生活していきたいと思います。

・難しいけどとても勉強になりました。子どもたちにも体験させてあげたいと思いました。

・遊びながら普段意識しないことを考えさせられました。どの立場からにとっても良い結果になるような環境保全、豊かさを守れるといいなと思いました。

・環境、文化、経済全てを平等に考えないと結果、全てを失うことになるんだと痛感しました。とても楽しませていただきました。

・とても考えることができるボードゲームでおもしろかったです。学校の授業などでも使えると良いと思いました。

・ボードゲームで今起こっていることや、これから起こりそうなことがわかりました。遊びながら北極の大変なことをよく知れました。それぞれの立場を守りながらやっていくことが大切だと分かりました。

・大人でも考えるのが難しいボードゲームでした。北極について、いろいろとニュースは聞いていたけれど、北極の今と未来をじっくり考えると面白く、とても充実した時間となりました。何度かゲームを繰り返すうちに、もっと深く考えられそうだと思いました。

・さまざまな年代の人の意見が聞けておもしろかったです。

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出張授業・静岡科学館る・く・る https://www.nipr.ac.jp/arcs2/outreach/rukuru0908/ Fri, 08 Nov 2024 06:59:29 +0000 https://www.nipr.ac.jp/arcs2/?post_type=outreach&p=13257 2024年9月8日(日)に、静岡科学館主催の科学コミュニケーター育成講座の一環として、受講生、卒業生、科学館職員24名が参加して、ArCS IIサイエンスコミュニケーターの毛利 亮子(国立極地研究所)による出張授業を実施 […]

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2024年9月8日(日)に、静岡科学館主催の科学コミュニケーター育成講座の一環として、受講生、卒業生、科学館職員24名が参加して、ArCS IIサイエンスコミュニケーターの毛利 亮子(国立極地研究所)による出張授業を実施しました。


今回の出張授業は、参加者の北極への興味関心を喚起し、自身の科学コミュニケーション活動に取り入れてもらえるよう、体験を重視したワークショップ形式で行いました。最初に北極についての知識をクイズ形式で紹介した後、北極に注目する理由やその重要性について伝えました。北極や南極にかかわる教育コンテンツをまとめたポータルサイト「北極・南極 for Education」 やその実践例を紹介し、北極ボードゲーム『The Arctic』 の体験を通して、北極への理解を深めました。質疑応答や授業後には、科学コミュニケーションについて熱心なディスカッションが続き、今後の市民へのアウトリーチ活動の広がりが期待されました。


学校・団体名 静岡科学館る・く・る
対象 科学コミュニケーター育成講座の受講生、卒業生、科学館職員
実施日 2024年9月8日(日)
講師 毛利 亮子(国立極地研究所)
活動内容 北極をテーマにした科学コミュニケーション・ワークショップ(135分)
参加人数 24名
参加者からの声 ・北極が温暖化の最前線だと知ったことが印象に残った。

・研究を市民に知らせる方法、手段について、いろいろと考えて実行していることを知った。

・ネット配信で今日のような話が聞けると、簡単に北極のことに触れることができて良いのでは?

・年や月が異なる地図を比較できたので、自分の生まれ年と比べたりすると、より自分に関わることとしてとらえられるので、とても良いと感じた。

・折り紙で地球の様子がわかるのは、子ども達と楽しくワークショップすることができるなあとわくわくした。

・ゲームやりながら考えながら環境を考える機会でおもしろかった。

・薄い氷がとける間にこれ以上進まないように対策を取る必要があると体感できた。

・対立する立場同士がどう歩みよればよいのか考えさせられた。

・みなさんで役割を演じながら問題を考えていくという視点が印象に残った。一度ではなく何度かゲームをすることで立場や状況が変わるので、より理解や興味が深まるかもしれないと思った。

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北極やArCS IIを紹介する展示パネルを制作しました https://www.nipr.ac.jp/arcs2/outreach/arcs2_panel/ Fri, 08 Nov 2024 01:00:17 +0000 https://www.nipr.ac.jp/arcs2/?post_type=outreach&p=9959 北極はどのような場所でしょうか?その自然環境はどう変化していて、私たちにどのような影響が出るのでしょうか?北極域の環境変化と北極や日本に住む人々への影響を紹介するとともに、北極をフィールドに研究活動を行っている「北極域研 […]

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北極はどのような場所でしょうか?その自然環境はどう変化していて、私たちにどのような影響が出るのでしょうか?北極域の環境変化と北極や日本に住む人々への影響を紹介するとともに、北極をフィールドに研究活動を行っている「北極域研究加速プロジェクト(ArCS II)」の取り組みを紹介するパネルです。
パネルの詳細はこちら をご覧ください。
※2024年1月に第3版に更新しました。

 

実績紹介

各展示実績をクリックすると、各地での開催の様子をご覧いただけます。
2024年2月からは、全国科学館連携協議会の展示物  としての提供も開始しました。

展示実績 展示の種類 期間
福知山市児童科学館 連携協提供 2024.11.9~2024.12.8
サイエンスアゴラ2024 イベント 2024.10.26, 27
国立極地研究所 一般公開『極地研探検2024』 イベント 2024.9.28
こども科学センター・ハチラボ 連携協提供 2024.9.10~2024.11.4
静岡科学館る・く・る 連携協提供 2024.2.23~2024.3.19
苫小牧市科学センター 連携協提供 2024.1.6~2024.2.18
豊橋市地下資源館 連携協提供 2023.12.12~2024.1.14
サイエンスアゴラ2023 イベント 2023.11.18, 19
鳥取市こども科学館 連携協提供 2023.10.1~2023.10.20
国立極地研究所創立50周年記念特別公開『極地研探検2023』 イベント 2023.9.30
バンドー神戸青少年科学館 企画展示 2023.6.15~2023.6.27
国立極地研究所 南極・北極科学館 常設展示 2023.5.17~
ワークショップ「対話型ボードゲームで北極の未来を考えよう」 イベント 2023.5.14
北海道立オホーツク流氷科学センター 常設展示 2023.3.19~
第2回ArCS II公開講演会 イベント 2023.3.11

(2024年11月現在)

サイエンスアゴラ2024(2024.10.26, 27)

ArCS IIブースで、パネル展示、サイエンストーク、工作、資料配布を行いました。

関連リンク
サイエンスアゴラ2024にブース出展します「今、なぜ北極!? ~気候変動と私とのつながり~」


 

国立極地研究所 一般公開『極地研探検2024』(2024.9.28)

北極をテーマにした会場で、パネル展示と資料配布を行いました。

関連リンク
国立極地研究所 一般公開ウェブサイト


 

サイエンスアゴラ2023(2023.11.18, 19)

ArCS IIブースで、パネル展示、サイエンストーク、工作、資料配布を行いました。

関連リンク
サイエンスアゴラ2023にブース出展します「地球温暖化の最前線、北極のリアルとは?」


 

国立極地研究所創立50周年記念特別公開『極地研探検2023』(2023.9.30)

北極をテーマにした会場で、パネル展示と資料配布を行いました。

関連リンク
国立極地研究所 特別公開特設ウェブサイト


 

バンドー神戸青少年科学館(2023.6.15~2023.6.27)

巡回展の会場で、パネル展示と資料配布を行いました。

関連リンク
巡回展「キョクホクの大河」開催のお知らせ


 

国立極地研究所 南極・北極科学館(2023.5.17~)

北極エリアに常設展示として掲示されています。

関連リンク
国立極地研究所 南極・北極科学館ウェブサイト


 

ワークショップ「対話型ボードゲームで北極の未来を考えよう」(2023.5.14)

バンドー神戸青少年科学館で開催したワークショップで、パネル展示と資料配布を行いました。

関連リンク
バンドー神戸青少年科学館との共催イベントを開催します


 

北海道立オホーツク流氷科学センター(2023.3.19~)

展示室に常設展示として掲示されています。

関連リンク
北海道立オホーツク流氷科学センターとの共催イベントを開催します


 

第2回ArCS II公開講演会(2023.3.11)

講演会会場のロビーで、パネル展示と資料配布、研究者による解説を行いました。

関連リンク
第2回ArCS II公開講演会『北極先住民が語る暮らしと文化 ―地球温暖化の時代に生きる―』を開催します


【お問い合わせ先】
国立極地研究所 北極観測センター
E-mail:

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